目的によって変わる
会計事務所M&Aの成功事例
所長の思いを実現した成功事例を、支店展開承継型、合併型、支店展開引退型、完全譲渡型の4つにわけて紹介します。
事務所をさらに発展させたい！
支店展開承継型
| 年齢 | 58歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 60年 |
| 売上規模 | 4億円 |
| 顧問先件数 | 820件 |
| 職員数 | 60名 |
- 譲渡理由
- 事務所は順調に拡大していたが、さらなる発展のために方針が一致する税理士法人と経営統合を希望。顧問先は高齢の社長が多く、相続・事業承継まで対応できる事務所を希望。
| 年齢 | 47歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 40年 |
| 売上規模 | 10億円 |
| 顧問先件数 | 2,500件 |
| 職員数 | 130名 |
- 譲受理由
- 相続・事業承継特化で事務所を経営していたが、税務顧問にも対応することで事務所をさらに拡大していきたい。引継ぎの際は指導役として残ってもらえる所長を探していた。
M&Aによる解決策と成果
- A先生の事務所はH先生の税理士法人の一支店として事業継続した。そのまま営業拠点として使用している。
- A先生には会長職として在籍してもらい、それぞれの事務所の得意分野を活かして効率よく業務を行っている。
- お互いの事務所の所在が近いので、定期的に研修を行うことで職員のスキルの底上げにつながっている。
顧問先や職員を守りたい！
支店展開引退型
| 年齢 | 66歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 30年 |
| 売上規模 | 6,000万円 |
| 顧問先件数 | 130件 |
| 職員数 | 5名 |
- 譲渡理由
- 引退を予定していたが後継者候補の職員が辞めてしまい、別の候補者も資格取得に時間がかかりそうなためM&Aを検討。職員の雇用が確保ができる承継先を希望している。
| 年齢 | 52歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 20年 |
| 売上規模 | 5億円 |
| 顧問先件数 | 1,000件 |
| 職員数 | 50名 |
- 譲受理由
- 事務所の拡大を検討しており、優秀な人材の採用活動に注力している最中。事務所を任せることができる職員が揃ったタイミングで支店展開を行うためにM&Aを検討。
M&Aによる解決策と成果
- K先生の事務所をI先生の税理士法人の支店とし、K先生は引退。本部から幹部社員を新所長として派遣。
- K先生の事務所の職員はI先生の税理士法人に再雇用されたため、安心して働き続けることができている。
- K先生が自己所有している事務所を支店として継続使用することでK先生は家賃収入が得られるようになった。
死ぬまで現役で現場で働きたい
合併型
| 年齢 | 68歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 35年 |
| 売上規模 | 4,000万円 |
| 顧問先件数 | 60件 |
| 職員数 | 3名 |
- 譲渡理由
- 身体が健康な内はずっと業務を継続していきたいが、年齢的にも少しずつ業務の負担は減らしていきたいと考えていた。後継者が不在だったため、まずはM&Aを検討した。
| 年齢 | 49歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 15年 |
| 売上規模 | 1億円 |
| 顧問先件数 | 200件 |
| 職員数 | 7名 |
- 譲受理由
- 地域密着型でさらに事務所を発展させたいと考えていた。譲受の際には新しい顧問先に不安を与えたくないので、譲渡側の所長や職員には継続して在籍してもらうことを希望。
M&Aによる解決策と成果
- T先生の新事務所と合流し、過剰負担になっていたS先生の事務所の業務を新事務所に依頼できるように。
- 合併により事業基盤が安定したことで、S先生は安心して働き続けることができるようになった。
- T先生はS先生の事務所のノウハウを得て、サービスの内容や商圏がさらに広がり、事務所の安定性が増した。
引退して別事業に専念したい！
完全譲渡型
| 年齢 | 42歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 7年 |
| 売上規模 | 1億1,000万円 |
| 顧問先件数 | 130件 |
| 職員数 | 13名 |
- 譲渡理由
- 将来を考え、事務所の経営を離れて税理士とは別の事業に集中することを決断。職員と顧問先を守ってもらうためにも、積極性のある所長に事務所を譲受したいと考えていた。
| 年齢 | 52歳 |
|---|---|
| 開業年数 | 20年 |
| 売上規模 | 3億円 |
| 顧問先件数 | 1,500件 |
| 職員数 | 40名 |
- 譲受理由
- 過去にもM&Aの経験があり、さらなる支店展開を検討していた。今後も積極的にM&Aを行い、全国各地に支店を作って事務所の拡大をしていきたいと考えている。
M&Aでの解決方法
- F先生は引継ぎ完了後に完全に引退。事務所もM先生の新事務所に統合し、経費を大幅に圧縮できた。
- F先生がいなくなる不安を少しでも軽減するためにM先生は職員全員と面談を設定。M&Aによる離職はゼロ。
- F先生の事務所の職員は新事務所での負担が増す分の評価を上乗せ。職員のモチベーションもアップした。
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- 出版社：株式会社アックスコンサルティング
- 発刊日：2022年11月30日
- 著者：株式会社アックスコンサルティング 代表取締役 広瀬元義/ 西澤健太 / 前田浩輝 / 原壮宏 / 士業M＆A研究開発チーム（アックスコンサルティング内）